「LSD」って何!? その効果は🏃?

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ランニングをやっているとLSD(エル・エス・ディー)という言葉が必ず耳に入ってきます。

ロングスローディスタンスの略で「ゆっくりと長い距離を走る」ことですが、
少しでも記録を狙うランナーにとっては、
「これで速くなるの? どんな効果があるの? やって意味あるの?」と
一度は考えてしまうことはないでしょうか。

僕もそんな疑問を持ち、昔読んだ本を引っ張り出し読み直してみました。
少し古い本ですが、LSDを実践し考え方に賛同しているランナーも多いことから読み直す価値があると思ってのことでした。

一度は読んだ本でしたが衝撃でした。
今でも週に一度はLSDを行いますが「ゆっくり走る」こと自体が目的になり、LSDの本来意味する目的を見失っていました。

LSDの目的は何なのか? どんな効果があるのか?
ということの理解をして走るのと、そうでないのでは大きな違いがあります。

今回はこの本の中から自分なりに大切と思ったことをまとめて共有したいと思います。

LSDをやっても早くならない!?

今回読み直した本は「ゆっくり走れば速くなる」
著者の佐々木功さんは、東洋大学の駅伝選手から同大学の陸上部監督を務め実業団監督に就任し浅井えり子さんはじめ、国際的ランナーを多数育てた方です。

著者が一番言いたかったことは、
「LSDをやっても速くならない、しかしLSDをやらなければ速くなれない」です。

LSDのスピードや距離はランナーのレベルによって変わると言われています。
普段からサブ3レベルの練習をしているランナーであれば、キロ6~7分くらいで2~4時間、サブ4~5であればキロ7~9分くらいで1~2時間程度と自分がゆっくりと感じるスピードで距離を走る事がLSDと定義されています。
そんなLSDでは、速く走るための筋肉を鍛えてスピードアップする事は出来ないと著者も明言しています。

ではなぜ本の題名は「ゆっくり走れば速くなる」なのか?

それはLSDを行うことにより体の中に眠って使われていない抹消毛細血管を徐々に広がり、体の隅々の筋肉に酸素を行きわたらせる状態が作れるからと著者は語ります。
つまり「ランナーとしての受け皿を大きくする」ことによってスピード練習をしても効果がこぼれ落ちない体づくりの基礎になるトレーニングがLSDである、と言われると納得です。

確かに素質10のランナーが15の練習を行っても5はこぼれ落ちる、LSDによって受け皿を15にしてはじめて15の練習の効果を享受できる。

ランニングエコノミーを上げるランナーとしての大きな器、受け皿づくりがLSDの本来の目的であると改めて気づくことが出来ました。

持久力のアップ

マラソンランナーにとって42.195キロを一定のスピードで走り切る持久力は大切です。
持久力がなければ、スピードがあってもいずれは失速し撃沈と言われる状態になります。

LSDでゆっくり長い距離を走る事によって体内に貯蓄しているグリコーゲン(糖質)を使い切り、脂肪を燃焼させながら走る体質に変化させ、結果マラソンランナーとしての持久力向上につながる。
また、脂肪を燃焼してエネルギーに変える体質になることでダイエット効果もあります。
軽量化することでさらなるスピードアップやケガや故障の確率を減らすことも出来ますね。

正しいフォームづくり

ランナーなら誰しも綺麗で左右のバランスが良く、リラックスしたカッコいいトップアスリートのようなフォームを身につけたいと思いますよね。
LSDには正しいフォームづくりにも効果があると言われています。

LSDを実践しゆっくり走っていると嫌でも左右のバランスの悪さ、力み、着地のアンバランス、足首、膝、股関節、腕ふりなどのクセが良く分かります。
スピードを出して走っていると速さでごまかされている自分のクセがスローモーションを見ているようにはっきりと見えてしまうのです。
ゆっくり走る事でバランスの悪さやクセが分かり正しいフォームに修正することが出来るのです。
このことから定期的にLSDを実践しセルフチェックを行うことは必要と言えます。

疲労回復

アクティブレスト(積極的休養)という言葉のとうり、体や筋肉に負担を出来るだけかけず、汗をじわじわかきながら溜まった疲労物質を体外に放出する。
適度に動くことにより疲労を回復させるという考え方です。

他にも走りに集中して瞑想のような効果を得たり、自分との対話を行い思考の整理をしたり、意外なアイデアが湧いてくることもあり心や脳にもよい効果があります。

ケガや故障のリハビリテーション

ランナーにとってケガや故障はつきものです。
故障により走る事もままならない状況になることもあります。
安静も必要ですが、体を動かさないことにより余計に稼働状態が悪くなり思うように回復しないこともあります。

負担を最小限に抑えたLSDなら筋肉を損傷せず、現状のレベルも出来る限り落とさないトレーニング&リハビリテーションになります。
実際に故障でLSDしかできなかったトップランナーがスピード練習を一切やらないで自己ベストを更新した例が著書でも紹介されています。

ランナーとしての受け皿を大きくしてスピード練習の効果がこぼれ落ちないようにし、更に持久力をアップさせ、正しいフォームをセルフチェックして修正、疲労回復やケガ・故障などのリハビリテーションにも効果的なLSD。

その効果を理解して練習全体の効率が最大に引き出せるようなトレーニングメニューの組み合わせが大切ですね。

今一度、LSDの効果・目的を見直し練習計画の中に取り入れ、秋の大会でサブ3という目標を達成したいと考える今日この頃です。

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