「一番最初にフルマラソンを走るならどの大会?」、と聞かれたら迷わず「金沢マラソン!」と答えるでしょう。
なぜならば、走りやすいコース、適度な参加人数、金沢の街を上げた応援、エイドの充実、ランナーにストレスの少ない運営体制、前後の観光、グルメ。
そのどれをとっても申し分のない大会だからです。
そして何より、能登半島地震で被災した石川県に少しでも貢献したいという想いから、昨年に引き続きエントリーし参加することに決めました。
昨年、誰に聞いても素晴らしいと評判の金沢マラソンに初参加し、噂どうりの大会の魅力に取りつかれました。
この記事では大会、コース、実走までの金沢マラソン大会について記載しています。
初めてのマラソンでどこの大会を走ろうか迷っているランナー、金沢マラソンに参加したいと考えているランナーの皆さんの参考になれば幸いです。
大会について
開催日: 2024年10月27日(日)
距離とコース
距離: 42.195km(フルマラソン)
コース: 金沢市広坂通り(しいのき迎賓館前)をスタートし、石川県西部緑地公園陸上競技場をフィニッシュとするコース
累積標高:149m(GARMIN計測)
制限時間: 7時間(第1ウェーブ号砲を基準)
スタート時間: 第1ウェーブ 8:30、第2ウェーブ 8:45
ランナー受付: 日時 10月25日(金)14:00~21:00、10月26日(土)10:00~20:00
場所: 石川県立音楽堂交流ホール
大会参加費: 15,000円(個人エントリー)
コースについて
金沢マラソンは、歴史的な街並みや美しい自然を楽しみながら走ることができるコースが特徴です。
金沢城や兼六園などの観光名所を巡るルートが設定されており、ランナーにとって視覚的にも楽しめる大会です。
また、地元の応援や「食べまっしステーション」での地元グルメの提供など、地域との交流も魅力の一つです。
最低標高が2m、最高標高が79mで、高低差は77mの地域もあります。
今回GARMINでの計測では累積標高は149mでした。
コースは前半は山へ向かって上って下り、後半は平地を抜けて海に向かうレイアウトで、山と海との間の平地がさほど広くないため、その間の高低差も60mとそれなりの数値です。
コース全体の最大高低差は約70mありますが、後半はほぼフラットコースであり、初心者でも比較的走りやすいコースとなっています。
実走:スタート~10km
金沢マラソンで有難いことはトイレ事情。
大型都市大会では大行列のトイレに並んだものの整列時間になり、用を足せずにスタートなどがあり得ます。
その点、金沢マラソンでは男性用の小トイレがたくさん用意されており回転も速く焦ることなく用を足すことができます。
ただし、今回は前回から参加人数(13,000→15,000人)が増えたこともあり昨年ほど回転は良くなかったです。
スタート時点の気温は20℃近く暑い(昨年は確か14℃)。
用意していた防寒用のビニールは要らなかった。
今回はBブロックからの出走なので最初は渋滞するかと思っていましたが、AとBの人数が異常に少ない。
スタートゲートがすぐ前に見えるという好立地からのスタートです。
スタートセレモニーは予定外の浜辺美波ちゃんの登場で大盛り上がりです。
号砲が鳴り、回りのペースに巻き込まれながら最初の1kmはキロ3:54。
飛ばしすぎと思いながら5kmまでは、ほぼキロ4分で突っ込んでしまう。
序盤の市街地は下り基調で応援の盛り上がりもあるので注意が必要です。
スタート直後に兼六園や金沢城の石川門、東山、寺町寺院群を通る金沢の代表的な景観が残るゾーンですが景色を楽しむ暇もなく中心市街地へ。
中心市街は金沢駅・鼓門前をはじめ、武蔵ヶ辻、片町・香林坊のオフィス街や繁華街を駆け抜けるゾーン。
華やかな金沢の中心地が楽しめます。
その後、市街地から外れて行きます。
10kmまでは上りが多く、一旦ペースが落ち着きます(10km 42分)。
今回、給水は1つ飛ばしで取る予定だったのですが、暑いので全て取るに変更しました。
塩熱サプリも10km沖の予定でしたが、最初のエイドから摂取しました。
実走:10~20km
10〜12kmまでは、金沢マラソン最高点までの上り、ここは頑張らず4:20弱のペースでピッチを細かく淡々と進みます。
普段、車でしか走れない展望の良い幹線道路を走るゾーンです。
河岸段丘を貫く高架橋も魅力の一つです。
12kmから25kmまではゆるい長い下り、下りながらトンネルを2つ抜けます。
2つめのトンネルでもう先頭のサブ3ペーサーに追いつかれました。
(後で知りましたが、先頭ペーサーはキロ4:08で貯金する作戦だったようです。)
ペーサーのだいぶ前を走っていたつもりなので焦ります。
しかし、ここは落ち着いてペーサーを視界に入れながらサブ3軍団の最後方に位置取りました。
軍団の中に入ると給水がしにくくリズムが狂うからです。
15kmからは金沢大学や北陸大学などが構える若者の多い町。
学生の応援や、給水ボランティアで活力をもらえるゾーンです。
20km手前はカギ曲がりの金沢らしい細い町屋を抜けて、再び城下町の面影が今なお残る旧街道を走り金沢城へ戻り、東茶屋町を右手にみながら長い直線に入っていく風情あふれる区間です。
20kmでモルテンgelを摂取、甘くて脳にガツンと来ます。
(中間点 1:28:44)
貯金約70秒
ここまでは上出来でした。
実走:20~30km
JR、北陸自動車道を越えて25kmまでも順調、サブ3ペースメーカーも追い抜き、行けるかもと手応えを感じます。
15~25kmは身体が軽く感じられこのままどこまでも行けそうな気がする。
ペースもキロ4:10前後で安定していました。
海側環状に入ってからは、遠く白山連峰の山なみを望む広々とした田園風景が広がります。
26km、本来なら白山連峰を望みながら悠々と走りたい区間ですが、海側環状に乗ってから呼吸が苦しくなる。
徐々にペースが落ち、上りのある28kmでは4:30辺りまで落ちる。
やはり前半オーバーペースだったのか!?
しかし、まだまだ諦める訳にいきません。
自動車道の下り坂を使いスピードを落とさずフォームを立て直し呼吸を落ち着かせる。
おかげで30kmまではいったん落ちたペースが回復するが、ここからがツライ。
呼吸が上がり、喉が渇き、ハムが攣りそうで腰が落ちてくる。
いつしかラストペーサーにも抜かれ背中が遠くなっていく(置いてかないで~)。
だがまだペーサーは視界に入っている!
腕をダラダラ下げ、肩の力を抜き身体を動かす、とにかく腕を振って骨盤と連動するように努めます。
30kmで2回目のモルテンgelカフェインを摂取、喉に張り付いてキツイが給水で流し込んでスッキリします。
30km(2:07:21)、まだサブ3を狙えるペース。
実走:30km~ゴール
35kmまでは、なんとか4:20台で粘ります。
金沢駅西口から駅西50m道路に入り石川県庁方面へと向かいます。
駅西新都心ゾーンは広く長い直線。
真っすぐ前だけを見て、腰の位置を高めにし体重移動を意識し、腕降りをしっかり。
一瞬はペースが戻るが、また徐々に落ちていく。
徐々にペースが落ちながらも粘りに粘る、顎は上がり意識は朦朧、ハムストリングスも限界です。
何度も何度も態勢を立て直しながら気持ちだけは前へ。
しかし、40kmで右の腹筋に激痛が走ります。
痛みのためペースが保てなくなり、41kmで腹筋の痛さが限界になります。
ラスト1km、競技場が見え始め、遠くから3時間のカウントダウンが聞こえます。
「3〜、2〜、1〜・・・」
3時間には間に合いませんでした。
腹筋は壊れましたが、最後まで手を抜かずゴール。
3:03:58(ネット) 50代のPB更新 4thベスト
まとめ
例年より高い気温の中での大会でしたので暑さに苦しんだランナーが多かったと思います。
しかし前半を過ぎればアップダウンの激しくないコース、15,000人という適度な参加人数で走りやすい大会でした。
さらに、金沢の街を上げた地元の人々の温かい応援が絶え間なく続き、「たべまっしステーションエイド」の充実で金沢の美味しい食べ物を楽しむこともできます。
トイレの充実やゴミ捨て場も多くランナーにストレスの少ない運営体制、前後の観光やグルメのどれをとっても申し分のない大会でした。
序盤は高低差があるため、初心者には序盤のペースコントロールが少し厳しいかもしれませんが、金沢の歴史や文化を感じながら走ることができる金沢マラソンは、観光とスポーツを融合させた魅力的で全国屈指の素晴らしい大会です。
初めてのマラソンでどこの大会を走ろうか迷っているランナー、金沢マラソンに参加ようかどうか考えているランナーの皆さんにおススメの大会であることは間違いなしです。
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