第6回京都一周グランドトラバース。
京都一周トレイルラン北山コースと東山コースを繋ぎ、時計まわりで嵐山から山科に至る大会。
距離は約59km、累積標高2400m+、制限時間は12時間、ITRAポイントを3獲得できます。
主催:日本トレイルランサーキット協議会(JTRC)
運営:アクトレップ株式会社
スタミナ、パワー、スピード、上り下りのテクニック、メンタルの全てが要求される関西屈指のコース。
制限時間、関門共にシビアな時間設定。
夜間、雨の中でのランも予想され重装備が必要。
京都の60kmレースは、スタートの嵐山からゴールの山科毘沙門堂まで多くの見所あり。
京都一周グランドトラバース初参加の筆者は、トレイルと見所を楽しみ、慎重に怪我なく8時間台で完走することが目標。
結果は、8時間台には及びませんでしたが、転倒やコースロスト、高温多湿に集中豪雨、ザック擦れ、足のマメ潰れ、水切れなどあらゆるトラブルを経験することができました。
中盤からは、疲労とコースロストで何度も心が折れかけました。
走り続けゴールした時は無事完走できてよかった。
諦めないでよかった。
楽しかった、また挑戦したい。
と思える大会でした。
この第6回京都一周グランドトラバース(壮大な稜線の旅)を走ってみた体験を、コース、レースの様子、レース中に起こった様々なトラブルを交えながらお伝えします。
嵐山公園(スタート)~清滝橋(第1エイド 距離:8.3km)
スタートから約20km地点の序盤は、沢の池までの大きい上りが1回と走りやすいコース。
阪急嵐山駅7:10着。
渡月橋を渡り、桂川沿いに徒歩約10分。
スタート地点の嵐山公園で受付を済ませます。
天気は晴れ、高温多湿のレースが予想されます。
週中には雨の予報も、降らなくてラッキー。
スタート前にマメ対策で皮膚保護クリームを足と肩に再度塗り込みます。
恒例の全体写真撮影後、GPSセット忘れに気付き時計を操作しながらバタバタの8:00スタート。
直後の嵯峨野の観光地はスロージョグ(キロ8分)指定。
たくさんの寺社仏閣、庵が並び
落柿舎(らくししゃ)、二尊院(にそんいん)、化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)などを横目に観光気分で走ることができます。
観光地を抜けると石畳、狭い舗装路のゆるい上りが続きます。
ヘッデンやモバイルバッテリー、ゼリーやハイドレーション(1ℓ)など長距離用の重装備でザックが重く、揺れて擦れて痛い。
さすが京都グランドトラバース、ランナーレベルが高く序盤でどんどん追い抜かれていきます。
ゆるやかだがツライ六丁峠を越えると、ぐねぐねの下り坂です。
この下り坂でもぎゅんぎゅん抜かれます。
まだ序盤、ここは脚に疲れを溜めないように歩幅を小さくし回転を上げながら下ることに。
清滝川沿いコースにでるとアップダウンはそこそこの平坦な道が続きます。
川沿いの爽やかな風景とは裏腹に、連日の雨で濡れた岩場が多く滑りやすく気が抜けない危険な区域。
4人の集団になり抜きつ抜かれつ川沿いを進みます。
集団の前に出た瞬間に岩場で横滑りに転倒。
両手のひらに擦り傷、脚は異常なし。
すぐに立ち上がり走れる状態。
長い清滝川沿いの道は涼しく、滑る岩場さえなければ快適。
清滝橋(第1エイド 距離:8.3km)に到着。
ここまで約50分。
キロ10分を超える区間はなく転倒以外は順調に進めました。
清滝橋(第1エイド 距離:8.3km)~氷室分れ(距離:約20km)
第2エイド(レストランはせがわ前)までは11km。
沢の池までの急な上りがポイントで上り切れば、走りやすい舗装路や平坦な道が続きます。
高雄橋を越え、国道沿いの短い区間のウォーキング指定。
滋賀県から参加のワラーチランナーとの会話を楽しむ。
滑らないように集中して着地することを心がけているとのこと。
ワラーチでトラバースはとても真似できない。
この辺りから暑さが応えはじめ異常な発汗量に。
福ケ谷林道に入ってから細い急勾配の上りが続きます。
無理せず小股でマイペースに、しかし止まらずに走り続けます。
ここでランナー数名かわし沢の池。
美しい池を左に見ながらのコースは、よく整備された下り基調の舗装路。
気分よく走り、この日最速のキロ4分台が2km続きます。
その後も快適に走れる舗装路が続きスピードに乗り、ザックの重さにも慣れ調子が上がってきます。
氷室分かれで左折し坂を下り、第2エイド(レストランはせがわ前)に到着。
マイカップで水を3杯飲み、氷室分かれまで坂を上り氷室神社を目指します。
この区間は、沢の池までの上りを止まらず走り続けれるか。
平坦な舗装路の区間で疲れを後に残さずスピードに乗れるか、急がず、比叡山に向け、脚をどれだけ残しておけるかがポイントになります。
上りやロードが得意なランナーには気持ちの良い区間です。
ここまでの約20kmで全体の三分の一。
観光地、細かなアップダウン、川沿いの滑る岩場、急勾配の林道、快適な下り舗装路を十分楽しむことができました。
ここからは、盗人谷の激下り、向山の急斜面の上り下り、貴船口から鞍馬駅までの歩き、薬王坂・江文峠越え、序盤にはないアップダウン、バーティカルも出現します。
暑さも発汗も尋常ではない中盤戦を楽しみ、後半の比叡山を迎えることができるのでしょうか。
中盤戦につづく。
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