秋の六甲縦走キャノンボールラン SPEED 初挑戦!

トレラン

関西トレイルランナーにとって秋のビッグイベント、六甲縦走キャノンボールランSPEED(56km)に初挑戦。
結果は6時間57分で完走。
楽しすぎて、あっという間に終わってしまいました。

8年前にトレイルランを始め、よく耳にしいつかは走りたいと思っていた六甲縦走キャノンボールラン。
今年の春にPOWER(112km)で初参戦。
達成感は半端なかったが、しんどさも半端ない。

秋は距離を短くし、楽しむことに専念したいと考えSPEEDを選択。

明るい時間帯の六甲山系のトレイル、眼下の神戸~芦屋~西宮~宝塚の景色、充実の私設エイドを楽しみ、ついでにマラソンに向けての脚づくりも行う。
超贅沢なひと時。

今回、実際に走ってみて改めて感じた六甲縦走キャノンボールランの魅力、見所、コースについて紹介したいと思います。

宝塚ゴール地点

六甲縦走キャノンボールラン概要

毎年春と秋に六甲縦走路で開催される六甲縦走キャノンボールラン
22年は、10月22日㈯~23㈰に開催されました。

部門は距離別に大きく3つに分かれます。

六甲全山縦走路を片道走るSPEED、往復するPOWER、1.5往復するRAINBOW。
それぞれ56㎞、112㎞、168㎞を走破するハードなトレイルラン(?)です。

(キャノンボールのルール1には“エンジン以外何でもあり。人力、MTB、馬、ミニチュアポニー・ウィングスーツ、グライダー、スケボーなどなど、とにかく六甲縦走路を一番早くゴールした者が勝者です。”との記載があります。)

更に3つの距離の派生で夜にSPEED(56km)を走るNIGHT SPEED。
POWER(112km)をグループで走るTEAM(女性2人以上を含む5人1組)、BUDDY(男女ペア)、STAIRWAY TO HEAVEN(女性ペア)。
RAINBOW(168km)を男子ペアで走るGAYの8種目で構成されています。

競い合う大会ではなく、参加者同士交流し、たくさんある私設エイドで食べたり飲んだりを楽しみ、六甲山系を満喫し、ある程度追い込み死なないようにゴールする関西の草大会です。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fgo-kenkoudou.com%2Fevent%2F&psig=AOvVaw1JJlyFY1nqzcs5PW4Pgn-L&ust=1667011405976000&source=images&cd=vfe&ved=0CA0QjRxqFwoTCKi5yMfzgfsCFQAAAAAdAAAAABAJ

六甲縦走コースの見所7選

SPEED初参加の今回の目標は「楽しんで完走」。
6:00~受付を行い須磨浦公園をスタートし、ゴールの宝塚を目指します。

トレランの魅力の一つは普段の生活では見れない景色を楽しめること。
見所や楽しめる景色を目標にすると走る意欲が更にあがります。

毎回走るときに個人的に目標にしている六甲縦走路の見所7選を紹介します。

  • 旗振山山頂

序盤に最も景色が良いのは、旗振山からの眺めです。
明石海峡大橋から大阪湾が一望でき、天気の良い日は淡路島や和歌山方面までくっきり見渡すことができます。

旗振山からの眺望
  • 高倉台400階段

ここは見所というよりも前半お約束のキツイゾーン。
心拍数をギリギリまで上げて走るなり歩くなりして楽しみましょう。
筆者は恥も外聞もなく手摺りにしがみつきながらよじ登ります。
後ろを振り返ると、これまでの走路が見えて気持ちよい景色です。

高倉400階段
  • 栂尾山展望台

400段を登りきると、お疲れ様のご褒美が。
展望台から見える淡路島、明石海峡大橋、ここまでの走路、大阪湾までの眺めは絶景です。

栂尾山展望台からの景色
  • 馬の背

六甲と言えば須磨アルプス、須磨アルプスと言えば名勝「馬の背」。

横尾山から岩尾根を下ると六甲縦走の代名詞「馬の背」に到達。
前面にそびえるむき出しの岩肌、左右が削れて切り立った岩の尾根を見ると脚がすくみます。
ここは焦らず走らず、景色や撮影を楽しみ慎重に進むところです。

  • 菊水山

序盤最大の難所である菊水山(459m)。
ここまでにない急斜面に一気に体力が奪われます。

厳しい難所を越えた後の山頂は見晴らしが良く一般の登山者も多く賑わっています。
食べ物、飲み物が充実しているパンダエイドではパンダがお出迎えしてくれました。

菊水山山頂
  • 掬星台(きくせいだい)

掬星台は摩耶山の山頂近くにある展望広場。
稲妻坂、天狗道の難所を越えて辿り着き展望台から見る神戸の海と街の景色は最高です。
休憩所には“やめてまエイド”があります。

やめてまエイド
  • 六甲ガーデンテラス

日本でも有数の眺望スポット「六甲ガーデンテラス」。
見晴らし塔、見晴らしテラスからは、明石海峡から大阪平野、関西国際空港まで広がるパノラマの眺望、とくに夜景は格別の美しさ。
たまにはゆっくり足を止めて眺望に浸りたいですね。
シンボリックな六甲山上で最も標高の高い自然体感展望台 “六甲枝垂れ”を楽しむこともできます。
ジンギスカンパレスから漂うお肉のにおいは、すきっ腹ランナーには少し酷です。

自然体感展望台 “六甲枝垂れ”

個人的には、六甲縦走路は見所が固まっていて楽しめる西側、真剣にトレイルに取組む東側と捉えています。

六甲縦走コース攻略

長い六甲縦走路も分割して考えると楽になります。
筆者の場合は序盤、中盤、終盤に3分割してそれぞれの走り方を考えます。

  • 序盤:須磨浦公園~鵯越駅。

300mまでの標高の低い山が多く長い上りや下りは少ないが、細かいアップダウンが多い。
高倉台400階段や住宅街のロードもあり変化に富む序盤。

序盤はゆっくり進むことがポイント。
鉢伏山を通過し高倉山の“おらが茶屋”までは細かいアップダウンはあるが気持ちよく走れるトレイル。
ここで調子に乗ってしまうと難所の中盤まで脚が持たない。

高倉400階段もマイペースで。
横尾市街から妙法寺の下り坂、鵯越駅に向かうロード区間もスピードが出やすいが少し抑え気味に走る方がよいでしょう。

馬の背は慎重に
  • 中盤:鵯越駅~六甲最高峰トイレ

中盤は菊水山越え稲妻坂、天狗道などの難所が多くあります。

ポイントは今ここにひたすら集中すること。

急斜面の坂や階段、岩場の多いこの区間。
延々と続く上り坂を見上げると心が折れてしまいます。
目前の山道一歩一歩に集中し、姿勢を崩さないことを意識していると苦しい難所も以外にあっさり越えていることがあります。

中盤最大の難所である菊水山(459m)は、一気に200m以上駆け上がっていく激坂の岩場、急な階段が多くほとんど走る事は出来ないのでパワーウオークで進みます。
脚を持ち上げ、身体を押し上げるのが一苦労、脚に徐々に乳酸が溜まってきます。

鍋蓋山から大龍寺の山門を通り過ぎて市ケ原まで一般道の下り坂。
スピードの出る下りは脚に負担をかけずブレーキをかけないように小刻みに下ります。

摩耶山に上る稲妻坂、天狗道も目の前に集中して乗り切る。

六甲山山頂付近までは登山道と一般道の繰り返し。
ゆっくりでも歩かずに先に進みたい。
途上には私設エイド(GHT3)があり温かい団子スープや冷たいがコーラで復活させてもらいます。

一軒茶屋付近の三宅さんのエイドが宝塚まで最後のエイドになります。
ここでしっかり補給を行い、キャノンボールクッキーを購入しましょう。

中盤は岩場などの難所が多い
  • 終盤:六甲最高峰トイレ~宝塚

宝塚へのルートはほぼ下り。
急な斜面、足場の悪いガレ道もあるので捻挫しないように慎重に慎重に。

終盤のポイントはリズムに乗ること。
斜面がきついと怖くて腰が引けて踏んばってしまいます。
この状態で下るとお尻から転びやすくなり危険。

できるだけ真っすぐな姿勢をキープして少し前のめりになり、ブレーキをかけないように小刻みに下る方が安全です。

塩尾寺からは下りのロード。
激坂ですが、SPEEDは下り切ってゴールなので最後の力を振り絞って多少無理しても大丈夫でしょう。

塩尾寺までくればゴールは目前

まとめ

六甲縦走キャノンボールランの魅力は何といっても、多くの私設エイドがあること。
食べ物あり、飲み物あり、お酒ありで水以外は何も持っていくものが必要ないくらい補給は充実しています。
なによりもエイドの方々が楽しんでキャノンボールに参加しており、こちらまで楽しくなって疲れも忘れてしまいます。

コースは細かなアップダウンから激坂の上り下り、階段、岩場、ガレ道、ロードもありで様々な路面状況を体験することができます。

港町神戸から大阪湾までを眺望できるスポットも多く見所にも事欠きません。

大会的にはSPEED(56km)、POWER(112km)、RAINBOW(168km)と3ステージ用意されています。
ステージアップして距離を延ばしたり、どれだけ速くゴールできるかなど毎回違う挑戦が可能。

POWER(112km)を仲間たちと走るTEAM(女性2人以上を含む5人1組)、カップルやペアでも楽しめるBUDDY(男女ペア)、STAIRWAY TO HEAVEN(女性ペア)、RAINBOW(168km)を男子ペアで走るマッチョなGAYなど大切な人と感動を共にできる素敵な大会です。

筆者は今回ショートカットコースは使わず真っ向勝負しましたが、次回はショートカットを駆使して自己最速のSPEEDに挑戦してみたいと思います。

最後はロボ二郎がお出迎えしてくれます。

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