雨の日のトレラン準備 ~京都一周グランドトラバース(Traveling along the ridgeline of Kyoto)~

その他

みなさんはトレラン予定の日が雨予報の時どうしますか?

大概はトレランは中止して休養にあてたり、
ジムなどでの別メニューに変更するでしょう。

しかし、大会となればそうもいきません。
せっかくの練習や調整が無駄になり、
なによりも高額の大会参加費は払込済。

雨の日のトレランは危険が沢山あります。
ぬかるんだトレイルで滑る、転ぶ。
雨による寒さで低体温症になり動けなることも考えられます。

完走を目指し慎重にトレイルをこなすことが大事ですが、
雨対策の準備を行うことで更に安心して大会に臨むことができます。

今回は週末に行われる京都一周グランドトラバースを例に
トレランを始めて10年、多くのトレイルや大会を走ってきた筆者が考える
雨の日のトレラン準備について紹介をします。

京都一周グランドトラバースのスタート地点、嵐山

雨の日のウエアの準備

平地の気温と山の気温は大きく違います。
標高が100m高くなるごとに気温は0.6℃低くなります。
京都一周グランドトラバースの後半の山場である比叡山は標高848m。
平地より5℃ほど低くなり、
比叡山に到達する夕方には20℃を切ることも予想されます。
雨や風が激しければ体感では更に寒く感じるでしょう。

ウエアは速乾性の高いノースリーブのアンダーシャツと
吸湿速乾のTシャツをレイヤードし寒さ対策。

虫よけと発見されやすさを考え明るい色のウエア

雨対策としてmont-bellの透湿防水の薄手フード付きジャケットを羽織り、
雨がやんだり暑くなれば脱いで温度調整をします。
さらに雨がひどくなった時用に頭からかぶるビニール袋も必要。

mont-bell透湿防水フード付きジャケット

帽子は必携。
どうせ濡れますが、最初からずぶぬれになり戦意喪失は避けたいところ。
雨水が目に入るのを避ける水よけにも。
水をふくんで重くなるキャップよりバイザーの方がおすすめです。

疲労軽減とヤマビル対策のアームカバー。
ぬかるんだ急斜面で滑り四つん這いになり、
枝や木の根をつかみながらの登山になる可能性もあるのでグローブも必要です。

トレランザックは“north face”か“ultimate direction”もしくは、デカトロンで購入したザックにするか迷いますがポケットの多さでデカトロンに!
距離が長く装備が多いのでポケットが多く物が取り出しやすい機能的なものに落ち着きます。

デカトロンで購入したザック(1ℓハイドレーション付属)

シューズ他、足回りの準備

ボトムはネットポケット付きでサプリやスマホが取り出しやすいタイプがおすすめ。
今回は腰回りに6つのネットポケット付きノースフェイスのショーツを使用します。
ふくらはぎはシースリーフィットのレッグカーフで疲労の軽減を狙います。
ロングトレイルになるので膝にも普段は使わないテーピングを使用します。

シューズは履きなれたものが良いですが、新しいシューズの場合でも2~3回は試し履きしておきたいものです。

シューズは前回の大会で壊れた“new balance 山道”から“NIKE JUNPER TRAIL”に変更。
余計な機能がついていないシンプルなトレランシューズで扱いやすく気に入っています。

ロースペックで扱いやすい“NIKE JUNPER TRAIL”

シューズカバーは走るのに邪魔になりますし、防水シューズは靴中に水や汗がが入ると水分が外に出ず余計にぐちゃぐちゃになるので、あまりおすすめできません。

水にぬれることが避けられないならば、
爪のケアに時間をかけた方が良いと考えます。
水で柔らかくなった爪は、傷みやすくはがれやすい。
大きい方の足や普段痛めやすい爪をテーピングなどで保護することがおすすめです。

靴下は穴が空いていないか、摩擦で薄くなっている箇所がないかを確認。
できればおろして2~3回使用したものが良いですね。

雨の日は足の爪を傷めないように注意

給水と補給の準備

京都一周グランドトラバースではエイドの数が6か所。
補給はエイド中心に考えています。

ただ何が起きるか予測が出来ないロングトレイル。
普通のトレランよりは補給を多めにと考えています。

食べ物は消化も考慮し、エネルギー・ビタミンゼリーを2個づつ。

水分はハイドレーションにOS-1を1ℓ、ゼリータイプを2個準備。

マイカップ持参で各エイドでしっかりめの給水を行います。

給水・補給は“早め”、“こまめ”、“少しずつ”を心がけて完走に繋げていきたいですね。

給水、補給はいつもより多めに

サプリ類は味の素のアミノバイタルでアミノ酸補給、グリコのクエン酸&グルタミンで疲労回復をしながら走れればベストです。
特にグルタミンはウルトラマラソンでサブ10した時の原動力。
序盤から積極的に使用します。

いままでのトレイルランで脚の攣りに効果があった塩熱サプリは多めに携帯し最後まで脚を持たせたいものです。

塩熱サプリは効果あり

小物類の準備

もしもの時に一番役立つスマホ。
救助を呼ぶ時やライト代わりにもなり無くてはならない装備です。
スマホで怖い充電切れ対応としてバッテリーは大容量の物を用意します。
今回はALFOX製の10,000mAhを準備。
筆者のiPhone8なら、ざっと2〜3回は充電出来そうです。

ゴールが17:00を超えそうなときに必要なヘッドライトは25,000ルーメンのLEDタイプを採用。
5つの照明モードに切り替えができ照射距離も1,000m、照射範囲は100㎡、最長点灯は10時間です。

念のためにヘッデンの準備も

怪我用のテーピングや絆創膏、ウエットティッシュ、ティッシュも忘れないよう準備が必要です。

途中リタイアした場合の交通費の小銭やお札、交通系の電子マネーも忘れてはならないですね。

ポイズンリムーバーもお忘れなく

まとめ

最初から最悪を想定しての準備が大切。
コンディションが悪ければ想定どうり、
思っていたより状況が良いならメンタル的にはにプラス効果になるでしょう。

スタート前は寒く感じても、湿度で暑く感じてきます。
ウエアの着脱で体温調整することがポイント。

足元が濡れる心肺より爪の保護が重要。
今後の秋の大会に向けても足の状態はベストに保っておきたいです。

水分は多めに携行し“早め”、“こまめ”、“少しずつ”、マイカップは絶対に忘れないようにしましょう。
(最近の大会ではエイドに紙コップの用意がありません)

ヒルをはじめ虫には注意したい(ポイズンリムーバーを準備しましょう)。

先日ハチに刺され痛い目に会いました。興味のある方はこちらをご参照ください。

なによりも大会前日は早く寝る準備をし、しっかり睡眠をとり本番に備えることが大事です。

安心してレースに集中するためにも準備は万全に行い、
無理せず完走を目指し、調子に乗らず慎重にレースを運ぶことがベストです。

どうしても調子が悪い時は、自分の状態を考え危ない時にはリタイアする勇気も必要です。

雨の準備をして降らなかったときは肩透かしをくらいますが、本番は降らならないことを祈ります。

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