トレラン、ハチに刺された時! ~症状と対処~

その他

突然ですが、皆さんはハチに刺されたことはありますか?

年間でハチに刺されて亡くなっている人は約20人。

熊による死者が年間に0〜4人であることを考えると昆虫といっても馬鹿にできません。

ハチに刺されないためには、なによりもハチがいる場所には近づかない。
ハチのいる可能性のある場所に向かうときは、準備をしっかり行い慌てず対処することが大切です。

しかし、ハチはどこにいて、いつ刺しにくるか分かりません。

今回は筆者が実際にトレラン中に“ハチ刺され”被害にあった体験、症状、対処の仕方の正誤について共有したいと考えます。

突然の襲撃

先週末、ロングトレイル大会の最後の練習のため一人六甲山へ。

三宮〜市ケ原〜六甲山頂〜芦屋川を目指すコース。

気候も良くトレイルを楽しみながら順調に終盤の芦屋ロックガーデン手前まで来ました。

脚に余裕があったので少し岩場を楽しもうと思い、予定外でロックガーデン方面に下ります。

絶景で撮影スポットでもあるロックガーデンは夏休み最後の日曜日ということもあり、ハイカーやトレイルランナーの団体でいっぱいです。

これだけ賑わっているのは初めてでした。

人一人通れる狭い岩場でトレラン集団をやり過ごします。

最後尾のベテランっぽいランナーが、岩場を降りたあたりに「ハチがいますよ」と教えてくれます。

いつものように「なにもしなければ刺されることはない」とたかをくくっていた矢先。

左足首外側に痛み、続いて左膝外側に激しい痛みが!!

見ると体長3cmほどのハチが脚をぶっ刺してくれています。

人生初のハチ刺されです。

芦屋ロックガーデンからの景色

ハチの種類と直後の症状

体長3cmくらいで胴体がふっくらしていることから、刺されたのはキイロスズメバチ。

払い落とそうとしましたが、とっさにやめました。
ハチが足から離れるのを待ち、走ってその場から立ち去ります。

キイロスズメバチ

ハチから遠ざかり刺された場所を確認。

2ヶ所とも赤くなっていますが、腫れはありません。
刺された時のチクーッとする激しい痛みが続いています。

直後の処置とアナフィラキシーショック

患部は見えにくいが針は刺さっていません。

沢まで走り、患部の周りを手で圧迫し毒をだします。
(いつも携帯するポイズンリムーバーは、この日に限って持っていませんでした。)
毒が出たかどうかは分かりませんが、沢の水で洗って様子をうかがいます。

赤くなった患部が少し腫れ、激しい痛みは持続。
ズキズキではない刺された時のチクーッとした痛みが続きます。

ハチ毒で死に至ることは、大量のハチに刺される以外にはありえない。
恐いのはアナフィラキシーショック

ハチ毒にアレルギーがなければ、刺された箇所に軽い痛みやかゆみ、腫れなどが起こり、数日で消えます。

しかし、ハチ毒にアレルギーがあると、刺された人の約10~20%が、全身のじんましんなどの皮膚症状や嘔吐、浮腫※、呼吸困難などが起こるアナフィラキシーを引き起こすといわれています。
そのうち、数%は意識障害や急な血圧低下によるアナフィラキシーショックを起こすとされ、命に危険がおよぶ確率が高くなります。

2回目刺された時は要注意で、初めてハチに刺されたときは症状がなくても次に刺されるとアナフィラキシーを起こすこともあります。

今回初めてハチに刺されたが、同時に2ケ所刺されるのは2回目とカウントされるのだろうか?

などと考えながら、走れる動ける「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせながら下山。

自力で阪急芦屋川駅まで辿り着きます。

自宅での処置

阪急芦屋川駅から電車で自宅に向かいます。

山の中で繋がらなかったスマホでハチ刺され後の処置について調べます。
ざっくり処置があっていたことを確認。

帰宅後すぐにポイズンリムーバーを使い何度も毒を吸い出し、水洗いします。

初のポイズンリムーバー使用、購入してから8年でやっと出番が訪れました。
足首の患部からは白い液体が出てきましたが、毒かどうかは分かりません。
膝下の患部からは何も出てきません。

患部は赤く少し腫れています。

刺された時と同じ痛みが相変わらず続いています。

患部をアイシングで冷やし自宅での処置は終了。

ポイズンリムーバー、購入8年目にしてデビュー。

病院での診断

翌日、患部は赤くなっていますが腫れは引いて痛みもほとんどありません。

家族のすすめもあり皮膚科で診察。

刺された患部は問題ないということで、飲み薬と塗り薬を処方されます。

飲み薬はセレスタミン
アレルギー反応を抑える抗ヒスタミン作用と副腎皮質ホルモンによる抗炎症作用により、優れた効果が期待できます。

塗り薬はマイザー軟膏0.05%
合成副腎皮質ホルモン剤で抗炎症作用や抗アレルギー作用を示し、発赤、はれ、かゆみなどの症状を抑えます。
通常、湿疹・皮膚炎群、よう疹、虫さされ、乾癬、掌蹠膿疱症、薬疹・中毒疹などの治療に用いられます。

気になる2回目に刺された時の対処方法は。

アナフィラキシーは個人により差があり、何回刺されても平気な人もいれば重篤な症状におちいる人もいる。
次にハチのいる場所に近づくときは、塗り薬を持っていくことをすすめられました。

2日目は、患部は赤くなっているが痛みも腫れも引いています。
押さえると少し痛みますが、生活には全く問題はありません。

処方された飲み薬と塗り薬

ベストな対応は⁉︎

まず振返ってみると、トレラン集団から「ハチがいる」と助言を受けたときに引き返すという選択をすれば何事もなくやり過ごせたでしょう。

次に刺された時、ハチを払いのけなかったのは正解でした。
(働きバチは家族を守る為に、巣に近づいた敵を追い払おうとします。
攻撃の目印となるにおいを毒針から敵に向かってふきつけ、そのにおいを触角で感じとった別の働きバチも攻撃に加わります。)
ということで、払いのけるなどの攻撃をすれば怒り狂ったハチの大群に襲われていたかもしれません。

そして、その場を走って離れたことは、正解でもあり不正解でもあったようです。
正解は、ゆっくりハチを刺激せずその場を離れるでした。

更に毒を吸い出し水で洗ったことは正解でしたが、時間が経ち過ぎていました。
一般的には虫の場合、刺されてから2分以内に毒を3分吸い出す必要があるといわれています。
沢に辿り着き毒を吸い出すまで5~10分は経っていたので、処置の効果は期待できません。

最後に走って下山したのは下策でした。
身体を動かすと毒のまわりが速くなるからです。
少し考えれば分かることですが、冷静なつもりでも動揺していたのでしょう。

2日目の患部、赤いが腫れはなくなっています。

まとめ

熊による死亡とは比べ物にならないほど危険な“ハチ刺され”。

ハチに刺されないためには、ハチのいそうなところには近寄らない事です。
ロックガーデンの岩場にハチがいると分かっていながら踏み込んだのは無謀でした。

また、登山客やトレイルランナーの集団が多い時はハチも巣を守るため身構え攻撃的になっています。
山には人の少ない曜日や時間帯を選んでいくことも大切です。

今回の筆者の様に何もしなくても突然襲撃にあうこともありますので、厚めのウエア、ポイズンリムーバー、塗り薬、水は確実に準備し慌てず対処するようにおすすめします。

恐いのは2度目にハチに刺された時。
どういう症状が出るかは分かりませんが準備は周到にしていきたいと思います。

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