全国に数多くあるマラソン大会の中でも神戸マラソンは人気の大会です。
第12回となる神戸マラソンのポイントは、38km地点からランナーの最後の難関となっていた神戸大橋を走れることが今回で最後になることです。
2025年に折り返し地点が西に延びることでゴール地点が変更になるためです。
神戸マラソンが高速コースに生まれ変わるのは良いことですが、個人的には大会の象徴的な神戸大橋を走って渡れなくなることをさみしく感じます。
とはいえ、神戸の中心部の三宮や元町の南京町、湊川神社、鉄人28号、須磨から垂水までの海岸線などワクワクするコース設定は健在です。
この投稿では、今回で最後になる神戸マラソンコースを実際に走った様子を記載しました。
次回神戸マラソン参加を検討されている方、神戸マラソンの振り返りをしたいランナーの参考になれば嬉しく思います。
神戸マラソンについて
開催日:2024年11月17日(日)
主催者:兵庫県、神戸市、一般財団法人兵庫陸上競技協会
コース
神戸マラソンはフルマラソン(42.195km)で、神戸市役所前をスタートし、明石海峡大橋の西方(垂水区西舞子)を折り返し、ポートアイランド(市民広場付近)をフィニッシュとするコースです。
累積標高は比較的低く、初心者から上級者まで楽しめるコース設計となっています。
制限時間:7時間
スタートとゴール地点
スタート地点:神戸市役所前
ゴール地点:ポートアイランドの市民広場付近
スタート時間:9時00分(第1ウェーブ・リレーラン)、9時15分(第2ウェーブ)
受付と大会参加費
ランナー受付:大会前日の11月15日(金)と16日(土)に神戸国際展示場1号館1階で行われます。
参加費:マラソンが16,200円、リレーランが27,400円(2人分)
コースについて
神戸マラソン2024は、神戸の市街地と海辺を走る魅力的なコースが特徴で、六甲山と瀬戸内海の美しい景色を楽しみながら走ることができます。
コースの見所としては、まずスタート2kmすぎに通過する「湊川神社」や7km付近の「鉄人28号」モニュメントがあります。
これらのランドマークは神戸の歴史と文化を感じさせるスポットです。
また、須磨海岸や垂水の海岸線を走る区間では、海風を感じながら海岸線の景色を楽しむことができます。
一方、須磨海浜公園から塩屋駅までの区間は、細かいアップダウンが多く、ペース維持が難しく体力を消耗しやすいポイントです。
さらに、38kmから一気に20mの高低差を上る浜手バイパス~神戸大橋越えがあり、ランナーの気力体力の限界が試されるコース設定になっています。
神戸マラソンは、給水・給食ポイントも充実しており、ランナーの体調管理がサポートされます。
給水スペースは長く設置されているので、焦らず空いている奥の方で給水をすることをおすすめします。
神戸マラソン2024は美しい景色と挑戦的なコースが融合した大会です。
ランナーにとっては、神戸の魅力を存分に味わいながら、自分の限界に挑戦する絶好の機会となるでしょう。
スタート(市役所前)~10km(山陽須磨駅)
三ノ宮に着くと各所にランナー誘導の矢印があります。
自分のブロックを確認し各方面に進んでいきます。
ランナーゲートでゼッケンのチェックを受け、ランナーゾーンへと入ります。
各ランナーは道端で着替えや準備を行い、指定された番号のトラックに荷物を預けます。
神戸マラソンのトイレ事情は良いとは言えません。
特に男子は長い行列に並び、長時間待たなければなりません。
各スタートブロックの集合時間に間に合わず、用を足せないまま整列するランナーも多くいます。
トイレ事情が良くなれば更に人気も出るのでしょうが、大都市大会のトイレ事情はこんなものと諦め早めに用を足すことを心掛けた方が良いでしょう。
大会日の朝は少し暑く感じるくらいの気温、寒さ対策の簡易レインコートを脱いでゴミ箱へ。
スタート直前には、雨がぱらつき絶好のコンディションかと思われた。
セレモニーが終わり、9:00号砲。
Aブロックからのスタートでしたが、後方にいたので渋滞(スタート地点まで50秒)。
1km目は渋滞でスピードに乗れずキロ4:24。
2kmはキロ4:08。
少しでも前に出るために周りのランナーを避けながらのジグザグ走行で無駄に脚を使ってしまいます。
南京町をすぎ、湊川神社あたりから広い大開通に入りスムーズに走れるようになります。
沿道応援が多く、高揚し前に行きたがる気持ちを抑えながら走る区間です。
JR新長田駅の高架をくぐり、鉄人28号を過ぎJR鷹取駅方面へ線路沿いを走ります。
この辺りから細かいアップダウンが増えはじめペースの維持が難しくなってきます。
須磨駅手前でJRを越える高架橋が出現。
まあまあ上って下りますが、序盤なので脚にはこたえません。
10kmまでは市街地を走る神戸の魅力あふれるコースです。
10km(山陽須磨駅)~30km(須磨海浜公園付近)
10km~30kmの区間は、須磨から垂水の海岸線の絶景を見ながら走るコースです。
明石海峡大橋を西に向かって折り返し、もと来た道を引き返します。
長いスライドがあり、知り合いのランナーとのエール交換が楽しみな区間です。
標高差は小さいですがが細かいアップダウンがありペースコントロールが難しい区間です。
ここで金沢マラソンと神戸マラソンの高低差比較をしてみます。
見た目は金沢マラソンの方が、高低差が多く見えますが、実際の標高差はほどんど変わりません(金沢マラソン累積標高149m、神戸マラソン累積標高136m)。
ということは、神戸マラソンは高低差図からは分からない細かいアップダウンがたくさんあるということになります。
須磨駅から塩屋駅にかけては、上り基調のアップダウンコースです。
ややペースダウンしますが、焦らず無駄な力を使わない様に心掛けて走る区間です。
塩屋駅までのゆるい上りを終えて、ちょっとした下り坂は頑張りすぎずにスピードに乗って走ります。
時々軽い向かい風が吹きますが、走りに影響はほとんど感じられない程度でした。
塩屋駅から15km地点の東垂水駅にかけては平坦で気持ちよく走れる区間です。
垂水駅の手前で左折し2号線から海岸線へ入り、2回アップダウンを越えて舞子へと向かいます。
海岸通りで先頭のランナーとすれ違い。
ほとんどが東アフリカ勢、ほとんどがメタスピードパリスを履いていました。
正面に明石海峡大橋が見えだんだんと大きくなってきます。
眼前のだんだん大きくなる明石海峡大橋の眺めは大会の楽しみの一つです。
垂水アウトレット跡を過ぎて右折し2号戦へ戻り、舞子を経て折り返すまでも平坦で走りやすいコースです。
明石海峡大橋、舞子公園を過ぎ、くら寿司の駐車場で折り返し19km地点です。
ハーフの地点でのタイムは1:30:23。
サブ3はかなり厳しいですが、まだまだ脚は残っている感じでした。
しかし晴れ間も見え始めかなり暑く、発汗量が多い状態。
このあたりから後続ランナーとのスライドが激しくなります。
長いスライド区間なので他のランナーとエールを交わすこともできます。
ペースも落ち着き、仲間の頑張りに刺激をもらえる折り返してから須磨海浜公園までの約10kmが一番気持ちよく走れる区間でしょう。
ただし、垂水の福田川を越える高架橋は道幅が狭く、カーブしながらの下りは加速しやすく、2号線の平坦なロードに入る右折の角度が鋭いので接触や転倒に注意が必要です。
復路のJR塩屋付近の急勾配は、少ししんどいですが、頑張り過ぎずピッチを意識して越えれば、すぐに下りに入りご褒美のように須磨海岸線の美しい景色が広がってきます。
また、沿道からの応援が多く頑張って力んでしまうポイントなので努めてリラックス。
須磨駅過ぎの高架橋は、前半よりもキツク迫ってきます。
気持ち的に圧されますが、リズムを崩さず淡々と上って下ります。
30km(須磨海浜公園付近)到着。
25kmあたりから徐々にペースが落ち始めていました。
30km(須磨海浜公園付近)~ゴール(ポートアイランド市民広場)
30km(須磨海浜公園付近)からノエビアスタジアム、卸売市場までは応援もまばらでランナーもばらけて寂しくなる地点。
逆に苦しくなる35km手前からのノエビアスタジアムからハーバーランドまでは沿道応援が熱く素晴らしいです。
新川橋、築島橋を越える少しのアップダウンが脚にこたえるようになり、この後の浜手バイパスの坂を考えるとメンタル的にも厳しくなる区間での応援はパワーをいただけます。
ハーバーランドを過ぎると、この大会で最後になる浜手バイパスから神戸大橋越えにはいります。
浜手バイパスに入れば残りは約5km、あとは残った力を振り絞るのみです。
一つ目の急な上りは、気負わずピッチを狭め淡々と進むが苦しい。
38km目のラップはキロ5分近くまで落ちます。
上りきっても息が上がり、落ちたスピードが戻らない。
沿道の学生ボランティアの声をからしての必死の応援。
すべてハイタッチで応え力にしスピードを戻す。
ラストの給水前の坂でまたも失速するが、止まらない、歩かない。
給水を行い、被り水をして最後の上り坂。
前の2つの坂に比べれば緩いがもう限界。
最後の坂を越えれば下りと思い踏ん張る。
上り坂を終えるとポートアイランド目掛けて長い下り坂。
脚も腹筋も痛いがスピードアップ、下り坂を終えて右折、すぐに左折して直線、あと1kmの看板が見える。
ポートライナーの沿いを右折し最後の直線に入る。
ゴールが近づいてくる。
残りの力を振り絞る。
ゴール!
3:06:42(サブ3未達成)
まとめ
今回の神戸マラソンは、11月とは思えない予想外の高い気温(最高気温は22℃)の中全てのランナーが厳しいレースを強いられました。
筆者も暑さと細かいアップダウンに徐々に体力を奪われました。
後半に予定ペースから乖離し始め焦りが出て走りが荒くなり、金沢マラソンの時には出来なかったマメが右足の小指にできました。
金沢マラソン後に内蔵の疲労を感じながらも2日後から練習を再開した結果、疲労が抜けきらないまま神戸マラソン本番を迎えることになったことも後半失速の原因でしょう。
とはいえ、チームのメンバーや友人から沿道応援を受け、たくさんのボランティアに支えられ、復興を遂げた神戸の街と海岸沿いを駆け抜け、最後になる神戸大橋をかみしめながら最後まで走りきることが出来ました。
神戸の美しい街並み、南京町、湊川神社、鉄人28号などのランドマーク、須磨~垂水の海岸線の美しい景色を楽しみながら走ることができ、沿道の応援が多くモチベーションが上がる大会でした。
大会に関わっていただいた全ての関係者、応援してくださった方々に感謝します。
神戸マラソンは交通に関しても、神戸空港、新神戸駅、三ノ宮駅があり飛行機でも新幹線でも電車でもアクセスが便利な大会です。
また神戸市内には多くの宿泊施設がありますが、早めの予約が推奨されます。
大会公式サイトでも宿泊情報が提供されていますのでご参照ください。
そして神戸は観光スポットが豊富で、異人館や南京町、六甲山などが人気です。
大会の前後に観光を楽しむのも良いでしょう。
さらに神戸牛やスイーツ、洋菓子など、神戸ならではのグルメを楽しむことができます。
大会後のご褒美にぜひ味わってみてください。
神戸マラソンは、ランナーにとって魅力的な大会であり、観光やグルメも楽しめる素晴らしいイベントです。
興味のある方は、高速コースに生まれ変わる神戸マラソン2025にぜひ参加してみてください!
更新の励みになります。よろしければクリックお願いします。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほんブログ村
コメント