第26回六甲縦走キャノンボールラン POWER (復路)宝塚～須磨浦公園

午前5時、折り返し地点の塩尾寺広場到着。
前日の20時40分に須磨浦公園をスタートし六甲縦走路を夜通し8時間半走った事になります。

寒さと眠さと疲労で身体の痛みは感じず、後半戦どこまで脚が保つのか予想も出来ない状態でした。

広場には“ロボ二郎”と書かれたロボットが置いてあり「セイヤクショヲ・・・」と喋っています。

NIGHT SPEED終了の女性2人の記念撮影をお手伝いしながら充実した笑顔を羨ましく感じます。
長居するとすぐ近くの家に帰りたくなるので宝塚の夜景を背に塩尾寺へ向け長い急坂を引き返します。

塩尾寺から、六甲縦走路へ入ると「もう引き返せない」想いが湧いてきました。

再び六甲山山頂へ
難所　摩耶山～菊水山
最後の上り下り

再び六甲山山頂へ

辛かったのは寒さ、宝塚から六甲山までの裏六甲の早朝は格別で上り基調で少し汗をかいていたこともあり夜中の2時・3時よりも体が冷えます。
早朝冷え対策のカイロは必要ですね。

大平山を越す頃には空が白みはじめ懐中電灯無しで周りが見え始めます。
宝塚を目指す沢山のキャノンボーラーとすれ違いながらお互いの検討を讃え合います。
抜く時も抜かれる時も「NICE RUN」の言葉がが行き交い気持ち良いです。
「寒い、眠い、しんどい」の中でも不思議とキャノンボーラー同士の親近感が湧くものですね。

周りが明るくなってきた事、単独走が多かった前半に比べ常に周りにランナーがいる事でだんだんと元気が出てきます。

おそらくTEAMでしょうか、男女の５人組が楽しそうに会話をしながら追いつき追い越して行きこちらまで元気をもらえました😊

裏六甲の日の出エネルギーを浴びながら六甲山山頂へ向かうドライブウェイに出ると、周りの木々は昨晩の雪が凍って張り付き美しい樹氷となってキャノンボーラーを迎えてくれます❄️

六甲山山頂の一軒茶屋横の三宅さんの私設エイドのコンソメスープをいただき冷えた体を温め小復活。
午前7時、ここまでは予定より2時間早く到達出来ています。

難所　摩耶山～菊水山

閉門には全然間に合うなと余裕を感じながら朝日の中、キラキラしている樹氷ロードを摩耶山へ向かっていきます。

記念碑台、六甲ガーデンテラスを通り摩耶山の鉄塔にたどり着きます。

ここからが逆天狗道、逆稲妻坂です。
前半辛すぎて上ってきた記憶すら残っていない激坂。
摩耶山、鍋蓋山、菊水山の3つの激下りと須磨アルプスを抜ければゴールが見えて来る。

ここまでの脚の酷使で前半の様な踏ん張りが効かない事にすぐに気が付きます。
岩を踏み外し怪我をしないよう、出来るだけ着地時に負担をかけないよう、しかしスピードはそこそこ出すように慎重に下ります。

この時間から一般の登山者が増えて来るので迷惑をかけないように譲り合いする事にも神経を使いました。

摩耶山を下り切り市ケ原の私設キャンプエイドに着き熱々の鍋をいただきます。
冷えと空腹をしっかり満たしてくれたお鍋、前半でも傷口を洗う水をいただいた市ケ原エイドの方々には感謝の言葉しか有りません。

大龍寺までゆっくり走って上ります。
下りの脚は売切れ間近ですが上りと平坦ではまだ脚が残っている様です。
「課題は下りだなぁ」とか「前半ここで転けたなぁ」など考えながら大龍寺門を過ぎ鍋蓋山山頂。
神戸市街と瀬戸内海が美しく広がっているのを見て元気を取り戻し、また激坂を下り菊水山へ。

菊水山山頂のパンダエイドでコーラを飲んで最後の最難関の下り。
まだ少し残っている下り脚を出来るだけ温存しながら下り切り鵯越駅手前の私設エイドに辿り着きコーラ、うどんをいただきました。

ウルトラマラソンの時も思いましたがコーラは「黒い魔法の水」です、それまでコーラはランナーとして避けてきたのですが今では虜に。
うどんはお肉とネギがトッピング出来、今回のキャノンボールの中で最も美味しく感じました。

最後の上り下り

鵯越駅から少し道に迷いましたが、駅まで引き返し菊水山辺りから抜きつ抜かれつ一緒に走ってきたRAINBOWの2人組と出会い引っ張ってもらいながら妙法寺まで辿り着きます。
RAINBOWのお二人はUTMFの練習で168㎞を昨日の朝から走っているとの事、まさに勇者、是非UTMFを完走して欲しい。
いや、彼らなら必ず完走出来る。

妙法寺から須磨アルプスの“馬の背”へ、昨日は暗闇の中足がすくんだが今日は踏ん張りが効かず滑り落ちそうな恐怖。