【大阪 夏の陣・くろんど輪舞曲(ロンド)2023】
大阪の交野で8月10日〜開催。
距離は180km(約8.6kmの周回コースを21周)。
人生最長距離、最長時間の超ロングトレイルランへの挑戦。
当然、装備も今までのトレラン大会の様にはいきません。
この大会の特徴は8.6kmの一周回ごとにエイドがあり、レンタルしたバーベキューロストルをマイエイドとして利用し、補給と休憩が可能です。
この好条件を活用し、くろんど輪舞曲180km完走のための休憩戦略、補給戦略を立て装備を抜かりなく行わなければいけません。
大会の結果はDNF、8.6km×16周(40時間、137km)で終了しましたが、準備と装備には多大な時間と経費を費やし、惜しいところまで行けたと思っています。
今回の装備で良かった点、悪かった点を振り返り、次回の超ロングトレイルラン大会への準備に活かしたいと考えます。
また、この投稿が今後くろんど輪舞曲(ロンド)や超長距離トレラン大会の参加を考えている方々への準備・装備の参考になれば幸いです。
駐車場、バーベキューロストル予約
くろんど輪舞曲の準備で忘れてはいけないのが、駐車場とバーベキューロストルの予約です。
会場は最寄りの河内磐舟駅から約4kmの坂道を上らなければ着けません。
歩けないことはないですが、装備と補給を持ってスタート前に体力を消耗することは、得策ではありません。
車で駐車場まで行く事がベストです(駐車場からも600mは歩かなければいけませんが・・・)。
試走時に河内磐舟駅から開催場所まで走りましたが、延々と続く上り坂は、とても大荷物と装備を持って上れる坂ではありませんでした。
バーベキューロストルに関しては500円で1人分レンタルできます。
ロストルは予約しておいた方が賢明です。
エイドには座るところがなく、個人が補給や着替えなどを置くスペースがないからです。
本番では着替えや履き替え場所、用意した食料や飲料の補給の置き場所として活躍しました。
なにより、同じバーベキューロストルの仲間に大会中にピンチを何度も救ってもらいました。
ランナー同士やサポートメンバーの方々との絆を深める事ができるのもロストルの良い所です。
駐車場とバーベキューロストルは、エントリー時に忘れないように一緒に行うと良いでしょう。
ウエア、ソックス、シューズ
超ロングトレイルラン大会では、ウエアの着替えや、ソックス・
シューズの履き替えが重要になってきます。
汗でベトベトになり重くなったウエアを着替える事でリフレッシュでき、湿気たシューズやソックスを履き替える事で足ムレによるマメや擦れを防止できるからです。
今大会では3回の着替えを行いました。
着替えの後はスッキリしてリフレッシュしたせいか、一周回のタイムが上がりました。
ソックス(OLENO(オレノ) 5本指 アルティメットASO)の履き替えは3周ごと、シューズは5〜6周ごとに行ました。
使用したシューズは全てザノースフェイス。
どのシューズもフィット感、衝撃吸収力が高くストレスを感じませんでした。
・The North Face flight vectiv×2
・The North Face Vectiv Eminus
・The North Face vectiv enduris
おかげで137kmの長丁場でもマメや足の皮めくれなどのトラブルはありませんでした。
着替えやソックス、シューズの履き替えは面倒くさくタイムロスにも繋がりますが、リフレッシュやマメ・擦れ防止の効果は抜群です。
次回に向け改善したい点は、レッグカーフです。
今回は疲労対策というより汗対策で着用したレッグカーフ(ゴールドウィン)。
普段は何ともないが長時間使用では足首部分の着圧が強すぎて、擦れて何箇所も水ぶくれができました。
少し緩めの着圧のものを使用して擦れがないようにしたいものです。
ザック、ハイドレーション
擦れといえば、大会中に水や食料、その他装備を入れ、長時間背負い続けるザックにも気を遣います。
今回準備したザックはザノースフェイスの2型。
1周おきにエイドがあるので携行物は最小限にし、身体にフィットするタイプを選択しました。
(結局使用したアイテムは白ザックのみでした。)
念を入れ首筋や肩などのよく擦れる箇所には皮膚保護クリーム(プロテクトS1)を塗ります。
足裏や足首などにも使用しました。
長時間皮膚を擦れから保護してくれる優れたアイテムです。
超ロングトレイルランの必携品です。
ハイドレーションは、デカトロンの(EVADICT ハイドレーション1L)。
ホースからの給水がしやすく、水の入れ替えもスムーズに行え、なにより1,000円台とコスパが最高に良いです。
故障や破れ対策としてザノースフェイスのソフトフラスクと予備のハイドレーションも準備しました。
ハイドレーションに不備があった時のために予備は必ずあったほうが良いと考えます。
ギア(ポール、ヘッデン)
今回活躍したアイテムがポール(LEKI)とヘッデン(REDLENSER)。
どちらも普段はほとんど使わないアイテムですが、超長距離の今大会で準備して良かったと思ったアイテムです。
走力的に100kmまでならこなせる自信はありましたが、180kmは未知の距離。
昨年の六甲縦走キャノンボール112km(Power)完走時に脚はボロボロ。
最後の方の下りは走れる脚が残りませんでした。
この実力なら180km走り切るにはポールを使うしかありません。
ポールを上手く使い、足腰の負担を軽減し、消耗を抑え180kmを走り切るためです。
ポールを使用したおかげで137km(DNF)を走った翌日も足腰にはたいした疲労は残りませんでした(腕は筋肉痛になりましたが・・・)。
また、最低でも2晩走ることになる180kmカテゴリーでヘッデンは必携品です。
長時間の使用になるため軽量で頭や首に負担をかけず、電池が長持ちし、なにより明るいアイテムが必要になります。
ギアは最低限の機能が使えれば良い主義の筆者も今回のヘッデン(REDLENSER)には経費をかけました。
15時間以上の夜間走の明暗を分けるアイテムだからです。
ヘッデン(REDLENSER)の重さは約160g。
つけている感じが無いほど軽い。
バッテリー擦れで後頭部が痛くなることもない。
パワーは3段階切替で、パワーモード600lmはかなり明るい。
ミドルモード250lmは遠くは見えにくいが走るには十分に明るい
(ローモードの20lmは全く見えない)。
パワーモード10時間、ミドルモードで15時間もつので一晩は十分です。
1晩使い、2日目用に充電をすれば問題はありません。
今大会の夜間走は、ヘッデン(REDLENSER)の活躍もあり何の問題もなく走ることができました。
遠くまで視界を広げたい下りではパワーモード、上りではミドルモードに調節し電池切れを起こす事なく明け方を迎えます。
夜明けにたどり着いたエイドで充電を行い、次の日の夜を待ちます。
反省は、楽天で購入した換えの電池が大会に間に合わなかった事です。
電池が間に合えば交換だけで、わざわざ充電する手間も省けたでしょう。
GPSウォッチ(GARMIN)
くろんど輪舞曲180kmで使用したGPSウォッチは、GARMIN(ガーミン)Forerunner 955 Dual Power (ソーラー充電対応モデル)。
あらかじめ地図データをインストールする事でナビゲーション機能が使用でき、トレランモードと併用する事で距離やペースだけでなく上昇距離や心拍数もマネージメントできる優れたモデルです。
GPSモードで約42時間、ソーラー充電により、さらに約7時間(GPSモード)が追加され、ウルトラマラソンなどの長時間レースにも十分対応するモデル。
今回の使用では10周目(86km地点)、走行19時間で残り42%。
最後までバッテリーがもつか微妙なところでした。
小型のモバイルバッテリーで充電しながら11週目を走ります。
モバイルバッテリーはTNTOR製の軽量 小型 超薄 6mm (5000mAh)タイプを使用しました。
ザックの前ポケットに難なく収まりストレスなく充電しながら走ることができました。
GPSウォッチやモバイルバッテリーも性能が良く小型で軽いものがストレスなくて良いと考えます。
サプリ類
普段はサプリを使用しない派の筆者も180kmトレイルラン大会となると話は別になります。
長時間の走力を維持し続けるためにはサプリの力も必要です。
今回携行したサプリ類は、
・塩熱サプリ(ミドリ安全)
・WINZONE(日本新薬)
・POWER PRODUCTIONクエン酸&グルタミン酸(グリコ)
・アミノバイタル(味の素)
・ビオフェルミン 整腸剤(ビオフェルミン製薬)
・ノーカインN錠 鎮痛剤(新新製薬)
特に効果が実感できたのが塩熱サプリ(ミドリ安全)。
塩熱サプリは電解質(イオン)やビタミンCとB群を配合し、水分吸収を高めるブドウ糖とクエン酸も配合。
このサプリを使うことで、長時間脱水や足の攣りもなく100kmを超える距離を走ることができました。
足攣りグセのあるランナーには、是非試して欲しいアイテムです。
次にWINZONE(日本新薬) エナジージェルです。
エネルギーの補給はもちろん、脂肪をエネルギーとして利用し、足攣り防止効果まであるジェル。
特にエネルギーの補給効果を感じることができます。
味はパイナップル、マスカット、オレンジ、シークワーサーの4種類あり、どれもひつこくなく飲みやすいです。
くろんど輪舞曲後に参加した「世界ジオパーク トレイルラン60km」や「京都一周グランドトラバース 60km」でも、このジェルを使用。
他の固形物は、ほとんど取らずに完走でたので効果は抜群と言えるでしょう。
グリコのPOWER PRODUCTIONは、水に溶かして飲まなければならず、作るのが面倒になり使わず。
また、胃腸のトラブルや身体の痛みは発症しなかったため、ビオフェルミン 整腸剤(ビオフェルミン製薬)
、ノーカインN錠 鎮痛剤(新新製薬)は使うことなく終わりました。
これらはトラブルがあった時のお守りなので、使わずに終るにこしたことはありません。
クーラーボックス
この大会だけのために準備したアイテムにColeman(コールマン) のキャスター付きクーラーボックスがあります(COOLER 60QT WHLD AP20 LIGHT GRAY キャンプ ハードクーラー アルペン限定モデル)。
保冷力3日、約56Lの大容量てキャスターとハンドル付きで移動が便利なクーラーボックスです。サイズは58×46×45cm、重量が約6.5kgとデカくて重いですが、駐車場からの運搬、たくさんの冷えた飲み物や食料をストックしておくのに便利でした。
クーラーボックス中は、
氷(アイスロック)4袋、
アクエリアス (凍らせたもの)5パック、
ソルティライチ(凍らせたもの) 3パック、
麦茶(凍らせたもの) 3本、
水2l (凍らせたもの) 2本、
フルーツゼリー(凍らせたもの)5個、
ビタミン・クエン酸系ゼリー5個、
パン(固形物)3個、
でした。
反省は暑さ対策で体を冷やすことばかり考えて、寒さ対策を怠ったこと、固形物の摂取が少なかったことです。
昼夜の寒暖差に対応しきれずに低体温症になった原因に、十分に固形物を摂取できず低血糖になり体温が上げれなくなったこともあるのでしょう。
次回は夏でも暑さと寒さ両方の対策が必要と思い至りました。
虫除け
忘れてはいけなかったのが虫対策。
夜間、昼間の試走を行いましたが虫に悩まされることはありませんでした。
しかし本番では大量のアブが発生。
予想外のことにも準備はしておくべきでした。
虫除けは持参していましたが、どうせ汗で落ちて役に立たないだろうと使用せず。
スタート後の夜間は良かったですが、明け方から昼にかけてアブが発生。
刺されに刺されまくり、右膝裏が腫れて走りにも支障が。
何よりも鬱陶しさで走りに集中できない。
大会後、刺され跡のあまりの酷さに知人がオニヤンマの模型をくれました。
これをザックにつけて京都の山をを試走すると虫が寄ってこない。
蜂も近づいてくるが、すぐに退散。
オニヤンマは山の生態系で最強。
スズメバチさえ捕獲して食べるとのことです。
夏の大会では、夜明け前に虫除けを身体中に振ることと、オニヤンマの模型を携行する事が対策と思いました。
まとめ
これまでに体験したことのない180kmのトレイルラン大会に挑むために、考え方の整理を行い、考え方をもとにプランやタイムスケジュールを組み立て、実際の準備や装備を行いました。
事前の駐車場、バーベキューロストル予約で運搬やマイエイドの確保。
ウエア、ソックス、シューズの着替え履き替えスケジュールでリフレッシュとマメ・擦れの防止対策。
使いやすく機能性の高いトレランザック、ハイドレーションの選択でエイドでのタイムロスの削減や上半身の疲れ軽減を模索。
脚の消耗対策や怪我を防止し夜間走を快適にするためのギア(ポール、ヘッデン)には経費を惜しまず。
GPSウォッチでセルフマネージメントを行い、サプリでミネラルや栄養分を補給しながら足攣りや体力の消耗を避ける。
大型のクーラーBOXに冷たい食べ物や凍らせた飲み物を準備し、高温多湿の中でも体温を上げない作戦。
次回への反省として、忘れがちな虫除け対策。
この他にもテーピング、レインジャケット、エマージェンシーシート、ポイズンリムーバーと書き足りないところもありますが、主要な装備は記載することができたと思います。
これだけの準備を時間と経費をかけて行っても、灼熱の180kmトレイルランは完走できませんでした(137kmでDNF)が、この灼熱の100km超え走行時の装備についての投稿が、今後くろんど輪舞曲(ロンド)や超長距離トレラン大会の参加を考えている方々への準備・装備の参考になれば嬉しく思います。
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